ハリ治療の効果

2月末になると鍼灸師の国家試験の事を思い出します。
あれは辛かった・・・

現在、鍼灸師も増えて鍼灸治療をする所も増えていますが
『鍼灸治療は効果があるって話は聞くけど、どういう仕組みで治るの?』
『なんか胡散臭いから不安』

と言った考えで鍼灸治療を踏み出せない方も多いと思います。

今回はハリ治療のお話
何故、鍼治療で体調が整うのかを説明すると
『鍼で身体に刺激を与えると、その刺激が脳に届き、自己治癒能力が発揮される』
という事です。

自己治癒能力の発揮の仕方は
①血行の改善
②免疫の向上
③痛みの緩和
④自律神経の改善(リラックス効果・消化器系の改善効果)

などがあります。

鍼治療の施術方法は先生によりますが
①東洋医学をベースに施術
②西洋医学をベースに施術
③東洋医学と西洋医学をミックスした施術

の3つに分類されます。

使う鍼も
長い鍼・短い鍼
細い鍼・太いハリ
刺さないハリ

など先生により様々です。

歴史として、
数千年前の中国で始まり、日本には6世紀初頭、飛鳥時代に日本に伝来されて日本独自に進化してきました。
『管鍼法』と言うプラスチックや金属性の管を使っての鍼治療は日本独自の施術方法です。


『西洋医学は病気を診て、東洋医学は病人を診る』
という言葉があります。
風邪の場合、西洋医学では風邪薬を出します。
東洋医学は患者さんが何故風邪をひいてかを見極めて患者さんの状態を整えます。

同じ風邪でも、運動し過ぎて免疫が落ちた方と、もともと虚弱体質の方とは対処が違います。

東洋医学の基本概念として
『未病治』
と言う言葉があります
『まだ病気にはなってないけど、免疫力が落ちたりして病気になりやすい状態を治す』
と言う意味です

鍼灸治療を受ける患者さんで多いのが
『不定愁訴(ふていしゅうそ)』 原因は分からないが痛みや不調があるという状態
西洋医学的には原因は分からないが、東洋医学的な見立てでは改善可能という事も多くあります。

WHOが認めている鍼灸治療の適応は数多くあります。
■神経系疾患
神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー
■運動器系疾患
関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
■循環器系疾患
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
■呼吸器系疾患
気管支炎・喘息・風邪および予防
■消化器系疾患
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
■代謝内分泌系疾患
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
■生殖、泌尿器系疾患
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
■婦人科系疾患
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊
■耳鼻咽喉科系疾患
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎
■眼科系疾患
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい
■小児科疾患
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

鍼灸治療は歴史もあり、今ではWHOも効果も認めている施術方法です。
体調が気になる方はお気軽にご相談ください。